『バレエボーイズ』感想”人生の岐路に立つ少年たちの揺れる思いと熱い眼差し”
映画『バレエボーイズ』を見た感想を前半はネタバレなしで書いてます。
バレエの経験はありませんが、バレエをしたことがない人間でも確かに心打たれる映画となっていました。
リリース情報
日本公開日:2015年8月29日
簡易感想
私的好き度:★★★★☆
笑える:★☆☆☆☆
泣ける:★☆☆☆☆
怖い:☆☆☆☆☆
スカッとする:★☆☆☆☆
ドキドキする:★★☆☆☆
心があったまる:★★★☆☆
憂鬱になる:☆☆☆☆☆
映画感想
バレエダンサーを目指す少年たちの人生の岐路を切り取った作品
これからの人生をどうしようか、迷える少年たちが悩み考え自分自身で決断していく。12歳から16歳までという多感な時期で少年たちが自分の人生と向き合い成長していく様を描いた作品で、観終わった後とても胸が熱くなりました。
この作品はノルウェーのオスロのバレエスクールに通う少年3人の4年間を撮ったドキュメンタリーです。プロのバレエダンサーになると決意し夢に向かって打ち込む姿を映しているのではなく、「バレエを続けるかどうか」今まさにこれからの人生を決めようとする時期をフォーカスしたストーリーとなっていました。
バレエというのはやはり、女がやるものという認識が大きいようで、事実バレエ大国と言われる日本でさえ、その比率は女:男=8:1となっています。それくらいに男のバレエダンサーは数が少ないのです。
そんなまわりは女だらけの世界で、バレエに打ち込むのが画像左から”ルーカス”、”シーヴェルト”、”トルゲール”という少年3人。
彼らは、顔を合わせるたびにおふざけをするくらいにとても仲がいい。お互いライバル心を持っているというよりも、ただ純粋に一緒にいると楽しいという気持ちで関わりあっている仲良し三人組です。
作中では、練習に励むというよりもそんな彼らの女の子の話をしたり仲良くおふざけするシーンが多くあるので心が和みました。
けれども、一人一人に注目して気持ちを聞き出すと彼らはそれぞれ真剣に様々なことを考えていることがわかる。
例えば、アジア系の”シーヴェルト”は「学業の両立」に悩みます。バレエが一番ではあるけれども、バレエ以外の人生の選択肢を持つために勉強をしないといけないという思いがあるからです。
そう、他の2人も同じく、バレエだけでご飯を食べられる人間は一握りという厳しい現実に向き合ってどうバレエと関わっていくか、続けるかどうか、そのようなことをシビアにそれぞれがそれぞれの思いと言葉で考えています。
そうして、少年たちが自分の人生を自分自身で考え答えを見つけていくという描写がこの映画の見どころなのではないでしょうか。
まさに、自分自身で自分の人生を生きようと一歩踏み出すことで彼らは少年から青年へと成長したのだと思います。その過程を見ることは大変貴重で、それを映し出したことが”記録する”という役割を持つドキュメンタリー映画として素晴らしい作品であったと思う理由です。
そしてそんな彼らを見て、「自分はいつ自分の人生を生きようと考えたか」そんなことを思いました。ところで自分の人生を生きるとは曖昧な表現ですが、もっと明確に言うならば、まわりのためにではなく自分のために生きるということです。
仲良しの少年3人組はそれぞれの道を歩むことになるのですが、友達や家族といることが一番であると考えていた彼らが、自分の将来を考えていく中で、まわりの存在を考えてばかりでは自分の望む選択は出来ないということが分かってきます。
自分の人生を歩むとは、家族や友達と足並みを揃えることをやめるということです。そしてそれが意味するのは、自分の人生に自分自身が責任を持つことでしょう。
そして例え友情を犠牲にしても責任を持って自分の人生を歩むという決断をすることは非常に少年にとっては難しいことだと思いますが、少年3人はしっかり妥協することなくその問題と向き合います。
そんな真剣に自分の人生を歩む彼らを見て、自分自身ももっと自分の人生と向き合おうという気になるのではないかと思います。
現に私自身、この映画を見て自分の人生を生きることを再度考えてしまいましたね。いやー、いい刺激を頂きました。
ちなみに見た目に関しては、ルーカス君の成長具合が凄まじかったです。
▼観賞前に知っておくといい知識
KHiO(オスロ国立芸術アカデミー)
番組の中で主人公の3人が受験するKHiO(キオ)は、 ノルウェーの首都オスロにある国立芸術大学。ダンス学部の中にクラシック・バレエのコースがあり、入学できるのは1年に10人以下の狭き門! メインとな るバレエの授業の他、栄養学、解剖学、怪我防止、キャリア・プランニングなどのプロのダンサーとして生きていくのに必要な講義があり、卒業すれば大卒資格 を得ることができる。授業料は無料だ。ここに入学できれば世界中のバレエ団への就職の道が開け、プロとして活躍する可能性が高まる。
彼らのその後 ※多少ネタバレあり
この映画は、その後を知ってこそ完結するものであると思います。
ということで以下、どうなったか公式HPから引っ張ってきました。
ルーカス
英国ロイヤル・バレエ・アカデミー卒業後、ロイヤル・バレエ団に研修生として入団。2015年8月より本拠地であるロイヤル・オペラ・ハウスの舞台に立つ事が決まっている。
シーヴェルト
若手ダンサー登竜門の「ローザンヌ国際バレエコンクール2015」のファイナリストに選ばれるなど、精力的にバレエ活動を行っている。
トルゲール
2015年7月からノルウェー軍への入隊が決まった。
まず、ルーカス。彼はロイヤル・バレエ・アカデミーを無事卒業して舞台に今年立つことが決まったようで、順調にダンサーとして成長していたことがわかります。
そして、シーヴェルト。彼はオスロの芸術大学であるKHiOに入学しますが、その後もバレエを続けルーカスの背中を追っているように感じます。
最後に、トルゲール。彼は軍に入隊したようでバレエをやめてしまったようですね。
しかし、なんだろう。この三人のその後に対してそんな驚きはありません。
本作を見て、彼らがその後そうなるだろうなという姿になっているからでしょう。
トルゲールに関しては辞めてしまいましたが、彼がバレエをやめてしまうことはなんとなく本作を見ればわかります。
だから、この作品は少年たちのたった4年間しか映し出していないかもしれませんが、彼らのその後というのは描く必要がないくらいに、その4年間というのは大変彼らの人生でも濃密で意味のある時期であったと思うのです。4年間が彼らのその後の人生まで映し出していると言っても過言ではありません。たった75分という短い時間で、彼らの人生のその後まで感じさせるということが、この映画の素晴らしいところです。
そして、なんとなく想像は出来ていても少年3人があの時した選択や考えたことが彼らの人生を作りだしていることが感慨深く、またそれほどに真剣に彼らが考えていたことが改めてわかりました。
人生とは、真剣に向き合った時に道というのが作られるものなんでしょう。私にその道は作られているのか。思わず考えてしまいますね。
最後に
自分の人生を自分自身で生きる。少年たちが厳しいバレエという世界と向き合い、思い悩み様々な葛藤をする中で成長する姿は本当に熱くなるものがありました。
何が良いって、少年たちがそれぞれのことを思いやりながらも自分の人生の答えを見つけていくというところです。仲良し少年3人組がそれぞれの道を歩む過程で、お互いを思いやりながら嫉妬や対抗心など、複雑な思いを見え隠れさせる描写には色々考えさせられるものがあり心を打たれました。
まさにこの映画には、見た目はもちろんのこと少年から青年へと変わっていく人間の姿が繊細に映し出されている。素材は満点。考えれば考えるほどに良い作品であると思わされます。
▼ルーカス君のインスタ
▼シーヴェルト君のインスタ
『テッド2』感想”欲望ぶっかけパロディまみれに大爆笑ww”
映画『テッド2』を見た感想をネタバレなしで書いてます。有吉版ではなく字幕版で観賞。人権問題も何もかもただやりたかっただけですきっと。最高です。※R15
リリース情報
日本公開日:2015年8月28日
簡易感想
私的好き度:★★★★☆
笑える:★★★★★
泣ける:☆☆☆☆☆
怖い:☆☆☆☆☆
スカッとする:★★☆☆☆
ドキドキする:☆☆☆☆☆
心があったまる:★☆☆☆☆
憂鬱になる:☆☆☆☆☆
『テッド2』感想
映画好きと男の欲望の詰め込み映画
とりあえず、「ただやりたかっただけでしょ!」と製作人には言いたい。
映画好きの「こういうシーンが撮りたい」「この俳優にこういうことさせたい」という欲望。そして、男の「こんな下ネタをやりたい」という欲望が、パッチワークみたいに上手く繋ぎ合わされた映画だと言っていいんじゃないかと思います。
というかそういう印象を受けました。本当、「ただやりたかっただけでしょ!」という一言に尽きます。
そしてそんな欲望に、哀しいかな。私は良くも悪くも共感しまくりまして
ひたすらに笑いました!!!wwwww
少し冷めた目線を持って真面目に、欲望を形にした制作人のみなさん最高にクールです!!!!
ストーリーは前作で恋人となったテッドとタミ・リンが結婚をして子供をつくろうとするものの、人権の壁にぶち当たり、州を敵に”人間か所有物か”という論点で争うというもの。
・・・なにこのチョコレートドーナツ的なフィラデルフィア的なグローリー的なストーリー。あのお下品熊の下ネタ!お薬!映画が、まさかの人権問題に踏み込むのか!?という驚きが見る前にはありました。
しかし、観ている最中「これは決して真面目な人権映画ではないな(笑)」と。
というのも、中には、「あのテッドが人権をテーマにしていてちょっと違和感を感じた。」とか。「説教臭いところが残念」とか。はたまた「人権問題はアメリカの黒人を中心とするマイノリティが・・・」とかという感想をちらほら見ましたけども、
これはあくまで、「ただやりたかっただけ」という映画好きの欲望によるパロディだらけのコメディ映画という見方をするのであれば、人権問題もまた「ただやりたかっただけでしょ!」という結論に至るわけです。
だから何が言いたいかというと、人権問題という真面目パートとおふざけパートが混ざり合った作品ではなく、結局全てがパロディの映画だということ。
製作人がどういう気持ちで作ったかは知りませんが、少なくとも冷めた目を持った真面目にふざける笑いが大好きな私はそんな風な感想を持ちました。
いかにもな弁護士ごっこがしたかった。
モーガン・フリーマンに、ただ良いことを言わせたかった。
リーア・ムニーソンに96時間させたかった。
アマンダ・セイフライドに色々吸わせたかった。
コミコンやりたかった。
ジュラシックパークごっこがしたかった。
ミュージカルオープニングやりたかった。
フラッシュゴードンしたかった。
もう本当、馬鹿だろセス・マクファーレン。
こんなこと真剣に実現させることが出来るあなたは素晴らしい馬鹿です。そして最高すぎる。
まあ、これはただ単に私が冷めてるからかもしれませんが、こんな風に俯瞰して観ると結構笑えましたw
ここまで真面目に冷めた目を持ってパロディやってる映画、ここまで映画愛に満ち溢れた映画はなかなかないでしょう。ここまで徹底してパロディをやるという点において、本作はかなり傑作だと思います。
ちなみに、人権問題についてはこちらのニュースを知ってると楽しめそう。
”人間か所有物か。人間とは何か。”そんなことが論点にされるアメリカの時事問題のパロディであると言えます。
あらすじ
バイト先で知り合った彼女タミ・リンと結婚したテッドは、子どもが欲しいと思うようになるが、子作りのために自分が人間であるということを証明しなければならなくなる。困ったテッドは美人弁護士サマンサにを雇い、法廷に乗り込むのだが……。
相変わらずの下ネタ。Fワードの連続
ファッキュー!ファックマイアイズ!マザーファッカー!ファック!ファック!ファァァック!!!!
テッドと言ったら下ネタですが、前作同様レベルの下ネタのオンパレードです。前半なんてほぼ精液。精液まみれです。
それでもビジュアル的に生々しさがあるのは意外と少なく、ほとんどがワードが酷いという感じ。
ファック!ファック!とうるさいのはもちろんのこと、その他小学生レベルの下ネタと子供に「ねえ、これってどういう意味?」と聞かれたら困るものは大抵登場しましたね。
そんな下ネタパレードを、前作同様マーク・ウォールバーグにやらせ、アマンダ・セイフライドにやらせるから面白い。精液ぶっかけシーンに強く抵抗を持つ人はいそうだけれども、多分これもただやりたかっただけです。あの量はどのAVにもおそらく勝るでしょう←
最後に
繰り返しますが、その「ただやりたかっただけ」という姿勢のもと、下ネタとパロディだけで作り上げたと言っても過言ではない映画でした。とにかく笑えた。
アメリカの時事と、映画について多少の知識がないと笑えないところは多いかもしれないので、とりあえず「ジュラシックパーク」と「96時間」とサミュエル・L・ジャクソンとゴラムについては調べてから観に行くことをおすすめします。
その他詳しくは下の記事を参考にしてみて下さい。↓↓
▼パロディなど元ネタをまとめてみました!※ネタバレあり
▼見ていない方向け!ネタバレなし!
▼予告編
▼「テッドのオヤジ度診断」はこちらから!
”9月公開おすすめ映画15作品”をご紹介!Filmarksで映画好きが大注目!
映画レビューサイトFilmarksで映画好きが大注目(クリップ数が800以上)の9月公開の15作品をまとめてみました!
海外の映画はIMDbでの評価も載せているので是非映画選びの参考にしてみて下さい!
以下、15作品紹介!
1.映画 みんな!エスパーだよ!
染谷翔太主演の放送ぎりぎりの下ネタで話題になったドラマの映画化。
2.ヴィンセントが教えてくれたこと
アルコールとギャンブルを愛する、嫌われ者の偏屈親父ヴィンセントは、隣に引っ越してきたシングルマザーのマギーから、彼女の仕事中に12歳の息子オリ バーの面倒を見るよう頼まれてしまう。嫌々ながらも引き受けたヴィンセントは、行きつけのバーや競馬場にオリバーを連れて行き、バーでの注文方法からいじ めっ子の鼻のへし折り方まで、ろくでもないことばかりを彼に教え込んでいく。オリバーはそんなヴィンセントと反発しあいながらも、一緒に過ごすうちに彼の 隠された優しさや心の傷に気づいていく。http://eiga.com/movie/81272/
ビル・マーレイは本作でゴールデングローブ賞主演男優賞にノミネート。
3.アンフェア the end
国家を裏で操る権力組織から機密データを手に入れることに成功した警視庁捜査一課刑事・雪平夏見は、ある人物の転落死亡現場で「アンフェアなのは誰か?」 という一枚の栞を見つける。それは、10年前の「推理小説事件」から始まる一連の事件で使用されたものと同一の栞だった。さらに、事件の犯人たちを結びつ けていた「×サイト」も復活していたことが判明。やがて雪平を巻き込む新たな事件が発生するが、雪平は亡き父が目指した警察内部の浄化を成し遂げるため奔 走する。http://eiga.com/movie/81735/
ファン待望の大人気シリーズの完結編。
4.ピースオブケイク
▼お先に見てきました!
5.EDEN/エデン
エレクトロミュージックがフランスの音楽シーンを席巻しつつある1990年代パリ。大学生のポールは親友とDJデュオを結成し、瞬く間にシーンの中心へと 躍り出る。突然の名声に酔いしれるポールだったが、私生活では金銭感覚を失い、ドラッグに溺れ、恋人との関係も悪化してしまう。やがて、彼の音楽の方向性 は最先端のクラブミュージックと少しずつかけ離れていく。http://eiga.com/movie/82205/
ダフト・パンクなどを描いた90年代フレンチ・エレクトロ・シーンが舞台のフランス映画。
6.キングスマン
ある日、組織の一員が何者かに殺されてしまい、その代わりに新人をスカウトすることになる。ハリーは、かつて命を助けてもらった恩人の息子で、密かにその 成長を見守っていたエグジーをキングスマンの候補生に抜擢する。一方その頃、頻発する科学者の失踪事件の首謀者ヴァレンタインが、前代未聞の人類抹殺計画 を企てていた。http://eiga.com/movie/81623/
『キック・アス』のマシュー・ボーンが監督。型破りのスパイアクション。
7.ピエロがお前を嘲笑う
並外れたコンピューターの才能を持つ青年ベンヤミンは、正体不明のハッカー集団「CLAY」からメンバーになるよう誘いを受ける。彼らはやがて危険な陰謀に巻き込まれ、警察からもマフィアからも追われる身となってしまう。http://eiga.com/movie/81814/
ドイツ制作のサイバースリラー。
8.天空の蜂
95年8月8日、自衛隊用の最新大型ヘリコプター「ビッグB」が何者かにより遠隔操作されて動き出し、福井県にある原子力発電所「新陽」の真上に静止す る。犯人は「天空の蜂」と名乗り、国内すべての原発を廃棄するよう要求。従わなければ爆発物が搭載された「ビックB」を原発に墜落させると宣言する。 「ビッグB」を開発した設計士の湯原と、原発の設計士・三島は、事件解決のために力を尽くすが……。
9.私たちのハァハァ
福岡県北九州市の片田舎に暮らすチエら女子高生4人組みは、福岡で行われたロックバンド「クリープハイプ」のライブの出待ちした際、バンドメンバーが口に した「東京のライブにもぜひ来てください」という言葉を真に受けて、東京行きを決意。高校3年生の最後の夏休みに、自転車で日本を横断する1000キロの 旅を始める。http://eiga.com/movie/81059/
「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2015で「ゆうばりファンタランド大賞」を受賞。vineで人気の大関れいかが出演している。
10.ピクセル
30数年前、宇宙人との交流を夢見てNASAが宇宙に向けて発信した映像の中には、当時大流行していたゲームの映像が含まれていた。ところが、その映像を 受信した宇宙人が、友好のメッセージではなく挑戦状だと勘違い。地球が発信したゲームのキャラクターに扮して、現代の地球を侵略してくる。触れたものを全 てピクセル化してしまう能力をもった宇宙人にアメリカ軍も歯が立たず、人類は危機に陥るが、ゲームオタクたちが宇宙人の弱点を見抜く。http://eiga.com/movie/80679/
ドンキーコングなど日本のゲームキャラクターも登場。コメディ映画でおなじみのアダム・サンドラ―が主演。
11.恋人まで1%
ニューヨークで暮らす青年ジェイソンは、特定の恋人をつくらずに、身体だけの軽い付きあいしかしない主義。同僚のダニエルも、バーやクラブでナンパした女 の子たちとの一夜限りの関係を楽しんでいた。そんなある日、彼らの親友マイキーが、妻の浮気が原因で離婚することに。ジェイソンとダニエルは落ち込むマイ キーを励ますため、これからも恋人をつくらないで独身でいようと誓いあう。ところが、ジェイソンはバーで知りあった魅力的な女性エリーと意気投合し、本気 で彼女にひかれてしまう。http://eiga.com/movie/79887/
アラサー男女が織り成す恋と友情をリアルにつづったロマンティックコメディ。
12.進撃の巨人 ATTACK ON TITAN END OF THE WORLD
超大型巨人によって破壊された外壁の修復作戦に出発したエレンたち調査兵団は、巨人の襲撃によって窮地に陥る。エレンも深手を負った上に、仲間のアルミン をかばって巨人に飲み込まれてしまい、その場にいた誰もが絶望の淵に立たされる。しかしその時、謎の黒髪の巨人が現れ、他の巨人たちを駆逐しはじめる。http://eiga.com/movie/81504/
映画「進撃の巨人」の後編。賛否両論でしたが一体どうなることやら・・・
▼前篇見ました!
13.アントマン
仕事もクビになり、養育費が払えないため最愛の娘にも会えないスコット・ラング。そんな崖っぷちのスコットに、謎の男ハンク・ピムから意外な仕事のオ ファーが届く。それは、体長わずか1.5センチになることができる特殊スーツを着用し、「アントマン」になるというものだった。選択の余地がないスコット は渋々ながらもアントマンとなり、人生をやり直すための戦いに乗り出す。http://eiga.com/movie/82138/
14.心が叫びたがってるんだ。
あることをうっかり話してしまったため家族がバラバラになり、突然現れた玉子の妖精に「二度と人を傷つけないように」とおしゃべりを封印されてしまった少 女・成瀬順。もともとは元気な女の子だったが、その事件がトラウマとなり、ずっと目立たないように静かに生きてきた。そんな順が「地域ふれあい交流会」の 実行委員に任命され、ミュージカルの主役にも選ばれてしまい……。http://eiga.com/movie/81471/
「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」の制作人によるアニメ映画。
15.ヒロイン失格
幼なじみの同級生・寺坂利太に思いを寄せる女子高生の松崎はとりは、利太のヒロインは自分だとずっと思い続けてきた。ところがある日、利太が同じクラスの 地味な女子・安達未帆に告白されて付きあうことに。意外な展開にはとりが焦りを感じる中、学校イチのモテ男・弘光廣祐がはとりに興味を抱きはじめる。http://eiga.com/movie/81710/
最後に
▼『アントマン』予告
今年も映画の秋を楽しむぞ!!!!!!!
▼2015年夏映画を振り返ってみました!
ヒジョーーに腹の立つ”映画館でマナーの悪い客”をレベル別に紹介
時々Twitterにて、普段は穏やかな映画好きの方々のお怒りツイートを見かけることがありますが、そのほとんどが「映画館でマナーの悪い客がいたから映画が台無しになった」という内容。
あの静かな映画館ではマナーの悪い客というのは、ヒジョーーーーーに目立ちまして、なのに悲痛な声を聞くたびに、そういう人たちは結構コイキング並の頻出度で多くいるんだなと思わされます。
でも、そんなマナーの悪い客のせいで見たかった映画を台無しにされることは許し難く、お金も時間も返せ!!!と映画を見ている最中に心の中で叫びたくなり、さらにそのイライラのせいで映画に集中できなくなるという悪循環で、もうその被害の大きさはとんでもないわけですよ。
たかが2時間。いえ、映画を見ているあの時間というのは特に映画が好きな人にとっては掛け替えのない貴重な時間です。
まあそういうわけで、今回はそんなマナー違反の行為を個人的な見解からレベル別にご紹介します。多少、感情的になってますがご容赦下さい。
レベル1(映画が始まる前の行為)
「前すいませーんと少し遅れて入ってくる」
映画の予告が始まってから入ってくる客。あくまで予告なので特に気にしないと思う人は多いですが、イライラする人はいる模様。
「飲み物ホルダーを両方使うor左側を利用」
飲み物を置けるところは座席の両サイドにあると思いますが、その両方を使ったり、通常右側の利用のはずが左側のホルダーを利用する客。まあ、一言言うしかない。
レベル2(とにかく不快感を感じる行為)
「NO キッキングを無視する」
これは定番。前の座席を蹴る人。恐らく足を組み合えた関係で足先がゴツンと当たることがあると思いますが、いや何回足組み換えとんじゃいという。華麗にファッキューしたいところ。
「なんかすごい寄ってくる」
まっすぐに座れないのか知らないが、肘をつくなどして座席の左右に体を偏らせる客。隣に座る人にとってはその近さは不快なのでご勘弁を。
レベル3(スクリーンを一瞬遮る行為)
「途中退出する」
どんな理由であれスクリーンを一瞬でもさえぎられたくないというこの気持ちわかって欲しいですね。トイレは映画を見る前にすましましょう。
「エンドロールで立つ」
エンドロールまでが映画なんです。最後まで楽しみたいという人にとっては、スクリーンを遮られるは騒がしいはで最悪です。
レベル4(ずっと見ている人の気に障る行為)
「ポップコーンを食べる音がうるさい」
なんかバリバリすごい音たてて食べる客。映画館でポップコーンを食べること自体は否定しませんが(むしろいいと思う)、静かなシリアスなシーンでバリバリ音を立てながら食べられるとそんなシーンも台無しです。空気読めよと。もはやよくこのシーンでポップコーン食べようと思うよな、と。
ポップコーンに関わらず、食べ物はあまり音を立てずに食べて欲しいですね。
レベル5(一発で全てを台無しにする行為)
「スマホをいじる」
見ている最中にスマホをいじりだす人。
ケータイの電源はOFFにという注意もむなしく、これが最近多い気がします。その非常識の行為自体がイライラするし、暗い中で画面のライトがちらつくのは我慢ならないし・・・
ねえどうして?どうしていじるの?どうして今アプリをやるの?どうして映画見てる時も友達と繋がってないとダメなの?どうして私の殺意に気づかないの?ねえどうして?
スマホを踏み潰したくなりますね。
「ビニール袋をいじる」
はいこれ一番嫌いでーす☆
コンビニで買ったお菓子とかおにぎりとか取り出してるか知りませんが、ビニール袋のガシャガシャという音の破壊力をもう少し知った方がいいと思います。でもね、これ一回じゃなくて何回も継続的にやるから非常に神経に触るんですよね。ガシャガシャ・・・ってどんだけビニール音響き渡らせれば気が済むんですかっていう。
ビニール袋被らせたい。
ドヤ!
レベル6(映画を見る人の一日を台無しにする行為)
「しゃべる・いびきをかく」
これだけは守って欲しい。ひそひそ話でもダメです。アウトです。いちいち映画の感想言わなくて結構です。彼女に解説しなくて結構です。つまらないツッコミいれないでください。
どうか、お喋りクソ野郎のみなさんは立ってもいいので退出をお願いします。
ファッキンテンポォォォォォ!!!!!!!
「着信音を鳴らす」
凄いシリアスな場面だったとする。もう死ぬらしい親。そしてそのそばにいる子供。親と子の別れのシーン。
「大丈夫よ・・あなたは強い子だから・・・」
「いかないで・・一人にしないで・・・」
そして響き渡る音楽・・・
エースオーエス!エースオーエス!ほーらほらよーんでいるーわー♪
ね、一気に「助けて!アンパンマン!」みたいな展開になったでしょ。これから死神とアンパンマンの対決が始まるみたいな展開になりそうですよね。・・・え?わくわく?するなら山崎パン100個を口に詰めてから考え直してください。←
この通り、音楽って雰囲気をつくるのにとても大事なんです。いいですか、おとなしくケータイの電源はOFFにしましょう。
レベル7(これは論外。出禁にするレベル)
「泣きわめくような小さな子供と観る」
まだ言葉も上手く話せない子供が、2時間おとなしくいられるはずもないことは一番親が理解しているはず。それなのに子供を映画館に連れ込み、映画館に子供のわめき声を響かせる親が存在します。
そしてとあるフォロワーさんによると、なんと泣く子供を外に連れ出さずにその場であやし始めた親がいるという。子供をあやすための作った声。子供の泣き声。完全にプライベート空間にされた映画館は、もはや地獄です。遭遇した方の心中をお察しします。
「写真を撮る」
私が経験したことです。
隣の中国語を話すカップルから上映中にひそひそ声とシャッターの音が・・・。まさかと思いましたが、彼らはスマホで撮影会をしていました。これは映画泥棒レベルですよ。でも、注意しようにも中国語を話せない私は、ただにやにやと笑いをこらえるのに必死でした。
ここまでのマナー違反にはイライラを通り越して笑いが出てきます。
アイヤー!!!!
「二人だけの世界に入るカップル」
一番後ろの端っこの座席でイチャつくカップルがいるようですが、これは色んな意味で許せない!!!!!!←←
以上。
マナーの悪い人は他にもいろんなタイプの人がいます。例えば扇子を仰ぐ落ち着かない人だったり、髪の毛が凄い盛り上がっていて視界を遮る人だったり、映画館はマナー違反で溢れています。
でもそんなにマナーを守ることは難しいことでしょうか。自分以外にも映画を見ている人がいる。そんな思いがあれば、スマホをいじるなんて起こり得ることではありませんよね。
中には、それが誰かの迷惑になっているとは思わない人もいるでしょう。しかし、少しまわりに意識を向けたら気づくことはあると思います。それは私自身も気をつけないといけないこと。
その映画を映画館で見たことが、誰かの一生の思い出になることだってあるのです。大げさなことだと思わずに、ほんの少し一緒に映画を見る人のことも意識に入れてみて下さい。
まわりのほとんどが知らない人かもしれませんが、誰かと同じ空間で映画を見て感動や興奮を共有することは本来素晴らしいことだと私は思っています。
ではでは~
映画『ナイトクローラー』から学ぶ仕事のできる人間に必要な8つのこと()
映画『ナイトクローラー』の主人公、ルイス・ブルームはまさに仕事のできる人間!
ということで、ルイス・ブルームを参考に仕事のできる人間に必要な要素をピックアップしてみました。(※色々とお察しください)
以下、仕事のできる人間に必要なこと8つご紹介!
1.巧みな交渉力
まずできるビジネスパーソンはなんと言っても交渉力が強い。
値段交渉の時は、高い値段を始めに提示してどんどん下げていくことが鉄則です。
そして、相手の弱みを握ることも重要。「あんたの契約は来月で終わりだろ。いい結果を残したいだろうが、俺が別の局に映像を提供したっていいんだぞ。ほら、抱かせろ」と相手の弱みを使って自分の欲求を聞いてもらうことができます。
2.部下を褒めてから叱る
部下が自分にたいしての反骨精神を持たせないように、叱る時は相手の良いところや成長したところを褒めてからいいましょう。
しかし、あまりに落差があると怖いのでやめて下さい。
3.目いっぱいの笑顔
いつでも固い表情じゃ同僚との良好な関係は築けません。
どんなに狂気に包まれている顔をしていても、たまにジョークを交えながら笑顔であいさつをしましょう。
4.自分を売り込む
「自分は勤勉でもの覚えが早い」「自分は勤勉でもの覚えが早い」「自分は勤勉でもの覚えが早い」
自分を雇ってもらうためには、自分自身を売り込むことが重要。
会社が何を求めているか考え、アピールポイントを恐ろしいくらい自身満々に伝えましょう。
5.結果への追求心
結果のためには時に鏡の前で叫ぶくらいには自分を奮い立たせることが大切。
これくらいの結果への追求心が出世へと導きます。
6.先を考えて計画を立てる力
利益のためには、計画を事前にしっかり立てることが大事。
いかに自分自身のいいようにことを進めるためには計画を立てることは重要です。
6.断る時は即座にNO
嘘をつくことがビジネスを進めていく上で必要になってきますが、厄介な事柄には即座に断りを入れましょう。なかなか引き下がってくれない相手には、「全然興味がないとお前の耳元で叫びたい」と伝えてみるのがおすすめ。
7.大胆な創意工夫
指示されたこと以上のことを大胆にできる人間はやり方によっては高く評価されます。
事故現場に手を加えるくらの大胆さがナイスです。
8.持論を持つ
自分独自の考え方がある人間は人を引っ張る力があると言えるでしょう。
『友達とは自分自身へのギフトだろ?』なんて、明らかに自分しか持ってない持論があるのはカリスマ性を感じさせます。
最後に
以上、『ナイトクローラー』のルイス・ブルームから出来るビジネスパーソンに必要な要素を考えてみました!
勝ち上がっていきたい方!どうか犯罪に手を染めない程度にお願いします!←
▼まともな知識はこちら
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『ナイトクローラー』感想"後味の悪い見事なサクセスストーリー"
ジェイク・ギレンホールの演技の素晴らしさ、そして作品のメッセージ性が大変良くて多くの人の2015年の好きな映画ランキングトップ10に入るであろう作品でした。
リリース情報
日本公開日:2015年8月22日
簡易感想
私的好き度:★★★★★
笑える:★☆☆☆☆
泣ける:☆☆☆☆☆
怖い:★★★☆☆
スカッとする:☆☆☆☆☆
ドキドキする:★★★★☆
心があったまる:☆☆☆☆☆
憂鬱になる:★★★★☆
映画感想
狂った人間が勝ち上がっていく社会を描いた映画
こんなにもスッキリしないサクセスストーリーってありですか?
とてもモヤモヤが残る作品で、誰かと話したい気持ちで一杯です。
ジェイク・ギレンホールがルイス・ブルームという男として報道専門のパパラッチを演じたこの作品。主人公は”キモこわい”なんかと表現されていますが、痩せこけて目が飛び出ているような容姿とよく見せる笑顔の組み合わせがなんとも不気味です。
そんな彼が見せる、道徳的な善悪ではなく合理性を基準としている姿はまさに狂気を帯びており、映画を観ている私たちがその姿を現場で目撃したような感覚に陥るラストは見事でした。
え?監督はこれが監督デビュー作なの?それまで脚本一本で大活躍していたようんですが、スタートダッシュが素晴らしすぎるので早くも次回作を期待したいです。
主人公ルイス・ブルームが報道カメラマンを偶然見かけたことをきっかけに、報道専門のパパラッチとなり、良い画を追い求めていくというストーリー。
この映画を見る前には、ジェイク・ギレンホールが演じる主人公ルイス・ブルームがパパラッチという職業を通してどんどん狂気と化していくというストーリーなのかなと思っていました。
しかし、実際はルイス・ブルームは映画が始まった時から狂っているといえば狂っている。凄まじく常軌を逸しているとは言い難いものの、間違いなく彼は重度な自己愛性人格障害者で、承認欲求の高さや物事への執着心というものが普通ではありません。
ルイス・ブルームの狂気の正体は、徹底した合理的感性を持っているという点と自分が優れているという異常なまでの自信があるという点。
徹底して合理性があるから、例え道徳に反していても自分の利益のためになんでも行動が出来るし、自分が優れているという異常な自信があるために彼は人を人間として見ないほどに見下し自分の意見が絶対に通るものだと考える。
彼自身がパパラッチという職業を通してそれらを肥大化させ、行動がますますエスカレートしていく様はまさに恐怖を感じます。
いかにも狂っているというようなモンスターになるのではなく、あくまで人間という範囲内で狂っている姿を表現したジェイク・ギレンホールの演技はとてもリアルさがあり良かったです。
でも何が一番怖いかと言ったら、この社会がそんな道徳心皆無で異常な自信家こそ成功していく世の中だということ。確かにルイス・ブルームは利益や結果への追求力は強いし、交渉力もあり、冗談も言えて部下を束ねるリーダーシップもある。成功するビジネスパーソンってこんな人だよな、と否定することが出来ないんですよね。
そんな人間こそが勝ち上がっていくことのできる世の中が、今いる私たちの社会なのだと思うとひどく憂鬱な気持ちになりました。だから、この映画って別にパパラッチという職業が必要要素ではないんだと思います。
この映画は報道という職業の狂気な面を表現したかったのではなく、究極なところ道徳心のない人間こそが勝ち上がれる世の中のあり方を皮肉を交えて映したかったのではないかと思いました。
ルイス・ブルームを全否定できない葛藤
そしてもう一歩踏み込んでみると、この映画は社会で少なからずもハイエナのように執着心を持って結果を追求し、人を欺き利用することを求められたビジネスパーソンを中心とした人間の写し鏡のような効果を持っているとも言えます。
ルイス・ブルームは確かに狂っているが、それに完全に否定的になれない自分がいる。人に認められたいという気持ちから出来るビジネスパーソンを追い求め、自己啓発に勤しんでいる人にとっては彼の中に理想としているものはきっとあるし、自分と重なる部分は少なからずあると思うのです。
世の中で成功したいという気持ちに正直になると、究極的に彼のような人間になりたいと思うかもしれない。しかし、自分の利益ではなく人を思いやる心を大切にしたいという気持ちがそれを許さない。
人間としての正しい心を持って成功したいとは思うものの、それが難しいと気づいている大人がこの作品を観てモヤモヤするのならば、そのような葛藤があるからではないかと思ったりします。
まあ、世の中にはルイス・ブルームのように初めから道徳心を捨てた人間や、途中で開き直っていった人は意外といるとは思いますが。
でもどうなんですかね、道徳心を完全に無視した人間が一生勝ち上がることは出来ないと思いますが、この思いには自分自身の僻みのような気持ちが含まれているとするならばやはりモヤモヤが止まらない・・・。
このように、主人公ルイス・ブルームという人間が自尊心と承認欲求を持ち利益を追求した究極的な姿であり、自分自身の心の中に存在する可能性は十分にあるだろうと思わずにはいられませんでした。
最後に
そのようなメッセージ性以外にも、他の誰よりも刺激的なネタを撮るという執着心が見せる緊迫したアクションシーンもなかなかに見所。
カメラの映した世界とカメラを覗き込む世界の両方を楽める上で、そこにあるギャップがこの作品の魅力でもあるでしょう。
さすが、第87回アカデミー賞脚本賞にノミネートされただけありますね。非常に満足でたまらない。
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『ピースオブケイク』感想”恋愛なんて馬鹿野郎だ!等身大の恋愛描写に共感しまくり!”
映画『ピースオブケイク』を見た感想をネタバレなしで書いてます。
原作はパラパラとめくった程度で、ほぼ全く知らない状態で観賞。なのであまり原作との比較は出来ないので純粋に映画単体を見て思ったことを書こうと思います。
リリース情報
日本公開日:2015年9月5日
簡易感想
私的好き度:★★★★☆
笑える:★★☆☆☆
泣ける:☆☆☆☆☆
怖い:☆☆☆☆☆
スカッとする:★★★★★
ドキドキする:★★☆☆☆
心があったまる:★★☆☆☆
憂鬱になる:☆☆☆☆☆
映画感想
よくわからないけど、とにかく好きなんだよ馬鹿野郎!!!
そうなんだよ、うんうん。
思わず見ている最中頷いてしまったほどに女の自分は見事に共感してしまったこの作品。
どんな映画か一言で言うと、目先の気持ちよさに流される自分も振り回して最低なことをする君も大嫌いだし信用なんて出来なくてどうせ上手くいかないのはわ かってるからもうほんとに自分の頭から出て行って欲しいのに何でこんなに好きなんだよふざけないでよ大好きだよっていう映画でした。
ストーリーは25歳の梅宮志乃が元カレと別れた後に引っ越した新しい家の隣人である菅原京志朗に恋をするというもの。
梅宮志乃を多部未華子が演じその隣人の京志郎を綾野剛が演じています。
志乃はそれまで何でも受け身で生きてきたことに加え、目先の気持ち良さに簡単に流されてしまうどうしようもない女なんですよね。
だから恋愛に関しても告白されたから付き合うというようなタイプで裏をかえせば自分からちゃんと人を好きになったことはない人間でした。
そんな志乃は引っ越しをした晩に京志郎の笑顔を見て「風が吹いた」という形容の仕方でまんまと恋に落ちるんですけど、そんな根拠のわからない恋心を信じて突っ走りながらも悶々と悩む姿を多部未華子がとんでもなくリアルに好演してます。
それにしても「風が吹いた」って何言ってんだろうと思いつつも、ほんとこれ!恋愛ってこういうことだよね!と共感してしまいましたよ恥ずかしながら。
恋愛とは感情の爆発だとどこかの芸術家の言葉を借りつつ思うわけですが、論理的がどうのこうの言われている合理的人間社会にポカンと空いたエラーで、人間が簡単にアホになってしまう病原菌が恋愛だと思うわけです。
だってもう一度言いますが「風が吹いた」なんて言う謎の感覚にまんまと振り回されるんですよ。
もう馬鹿すぎてやんなっちゃうけどこの感じが最高←
「ダメだよハマったらダメ・・・あーもう好きだ!!!!」というあふれ出る感情の爆発に馬鹿で結構!と開き直って振り回される。思い悩みながらも、そんな恋愛がこの作品では描かれていました。
悪気は全くないダメ男とそれにハマる女
そしてそんな恋愛感情をぶつける相手が志乃の隣人の京志郎。
彼は志乃が引っ越した後に親友に誘われて働くことになったレンタルビデオ屋の店長をやってる男でした。
通称”ヒゲ店”(ヒゲが特徴の店長だから)は裏表ない純粋な笑顔を振りまき物事を深く考えないようなお幸せ者。すごい嫌味を含んだ説明になりましたがどう考えても女を傷つけるダメ男なんですね。
志乃が京志朗のそんなダメ男振りに不安がぬぐえなくなるのも仕方ありませんし、それが二人の恋愛の一つの壁として描かれています。
インサイドヘッド風に言うなら頭の中で感情たちが危険だと大騒ぎするような女の敵。「この人にハマったら自分は終わる」とおそらく大抵の女の人は思う危険人物です。
身近にいませんか?裏表なく優しいんだけど悪気なく人を傷つける人。子供みたいに純粋で性欲に正直な人。女にもこういう人はいると思うんですけど(大抵女は裏表はありますが←)、ヒゲ店はこういうタイプの人間として描かれています。
それだけど強引で男らしいからモテるのは頷けます。
そしてそんなナチュラルダメ男振りを綾野剛がハマりにハマった演技で表現しています。綾野剛=ダメ男だという等号関係をしばらく抱いてしまいそうですよ。
さらに『そこのみにて光輝く』で濡れ場を披露していましたが、今作もその漂うエロをまといながら多部未華子を求めまくっていたので(PG12にしては結構大胆)、綾野剛のファンはニヤニヤしてしまうのではないでしょうか。どうぞニヤニヤしてください。
もうこの二人本当に付き合ってるんじゃないの?と思うほどに監督の演出はもちろんのこと二人の演技は自然で素晴らしかったです。
多部未華子は私の中ではコミカルで感情をぶつける演技は得意だと思っていましたがとても純粋さのあるイメージがあったので驚きましたね。まさかあんなにエロいとは・・・!←ここ重要!
一応志乃は巨乳設定なので、胸の強調された格好だったりラフな格好をしていることが多いんですけど、襲ってもいいよオーラが凄かった。モテる女ってこんな人なんだな、と思わず納得してしまいました。勉強になります。
感情を爆発させる演技を見てスカッとでき、多部未華子の演技の幅に驚かされました。
おかしなぐらい自然さ漂う映画
恋愛のリアルを描いた原作なだけに、演技も全体の雰囲気も自然さが溢れています。先ほども言いましたが「本当に綾野剛と多部未華子は付き合ってるんじゃないの?」「松坂桃李ってリアルにオカマなんじゃないの?」という思いが見ていて膨らむような映画です。
あ、松坂桃李は天ちゃんというオカマ役です。なかなかストレートにスカッとすることを言ってくれる良いキャラクターでしたね。(そのリアルな演技はKABAちゃんも認めるほど)その他、志乃を好きなバイトの同僚役をしている菅田将輝もさすがの演技でした。
描かれているのは、志乃がああだこうだと思いを巡らせて過ごす日常。レンタルビデオショップ、劇団、木造アパート、居酒屋。舞台となる場所は志乃の行動範囲内のほぼ限られたもので、若者が日常を格好つけずにありのままに描いています。
だから、特に物語がぐいぐい動いていくという映画ではありません。
あくまで日常。働いて飲んで時々セックスするような・・・そんなありふれた日常が描かれているのです。
だから自分を変えたいんだ!という前向きで意識の高い人にとっては物足りなさが残りそうですね。恋愛、仕事に真剣に向き合っていく志乃の姿を見所の一つではありますが。
しかしほとんど自然にストーリーが進んでいって大きな発見はないけれども、「あるあるだな」とひどく共感が沸き起こるのがこの映画の良さです。
スクリーンと客席の区切りをなくすような、等身大の日常を描いている点が魅力的な映画であると思いました。自分の生き方や恋愛を見つめなおすことが出来きましたね。
そしてラスト。
多部未華子と綾野剛の疾走と共に作品のスピード感も一気に加速します。まさに爆発。感情の爆発が一気に起こる最高にスカッとするラストでした。だからあまりに日常に退屈しても最後まで絶対に見て欲しい!!
ラストにこそこの映画の良さが集約されています!!!!
最後に
恋愛はかっこ悪くて当然。本気の恋愛に理性なんて必要ない。
男女関係なく本気の恋愛がしたい人、これから好きな人に告白したい人、そのように恋愛に積極的になってみようという方を後押ししてくれる映画となっていました。
気持ちがぶつかり合う等身大の恋愛描写から何か恋愛のヒントを貰いたい人にもおすすめです。
▼原作大人買いしたい人用
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