『アントマン』感想”こういうの待ってた!ミクロな世界にわくわくと笑いが止まらない”
映画『アントマン』を見た感想をネタバレなしで書いています。『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』に次ぐマーベル映画最新作。こんな映画を待ってました!文句なしに面白かったです。(作中で登場するルイス風に話を脱線しつつ感想を進めようと思いますのでよろしくお願いします。)
リリース情報
日本公開日:2015年9月19日
簡易感想
私的好き度:★★★★★
笑える:★★★★★
泣ける:☆☆☆☆☆
怖い:☆☆☆☆☆
スカッとする:★★☆☆☆
ドキドキする:☆☆☆☆☆
心があったまる:★☆☆☆☆
憂鬱になる:☆☆☆☆☆
映画感想
ミクロの世界に前科もちヒーローがダイブ!こういうの待ってた!
1.5センチのヒーローが主人公という設定からしてもう公開前から惹かれまくっていた本作ですが、「そうだよね!この世界観が面白くないはずないよね!」という納得感と、「いつものマーベル映画と違う!凄い良い!」という期待を越えた驚きが私の心を満たしています。
納得感のところから話しますが、やっぱりミクロな世界が舞台!というのは面白い!という一言につきます。まさに映画『ミクロキッズ』の世界。蟻と同じ目線で、人間世界の色んなものが凶器となる。
そんなミクロな世界というのは私の小学生の時の憧れでして、学校の授業でやった「ミクロな世界に入り込むことを想像してそれを体で表現してみよう!」なんて無茶ぶりも大概にしろな授業も結構好きだったわけです。(そうそうあの時、一緒のグループのたくやくんと納豆ご飯に落ちてしまった時の表現方法でもめたな・・・)
お約束の通り話は脱線しましたが、つまりは『ミクロキッズ』みたいな舞台がまずこの作品の大変な魅力なわけです。映像自体が面白いのはもちろんのこと、体が小さくなったら「こういうことが出来るな」「こういうことが大変だな」なんて妄想を膨らませてわくわくしながら楽しめました。
そしてこの映画が面白いのはアントマンがただ小さくなるだけではなく、小さい姿からまた大きくなったりすることも可能だからです。
それが戦闘シーンの面白さをかなり盛り上げてくれています。いつ小さくなるか、どのタイミングで体を元に戻すか。そんな能力を工夫して使う戦い方がこの作品のアクション映画としての魅力だと思います。
さらにこの設定こそ面白いという点はまだまだありまして、その一つが「蟻を操れるということ」
アントマンは自分だけで戦うのではなく、蟻の軍団と共に戦うのです。特殊な機械を使って様々に蟻を動かすことが出来ます。
例えば蟻を使って紅茶に砂糖を入れるとかも可能でして、何でもかんでも蟻を使うなと突っ込みたくなるほどに蟻が使われています。
そうそう、この映画は※虫が極度にダメな人はご遠慮下さい。という注意喚起が必要なレベルで蟻・蟻・蟻な映画です。しかもそれがミクロな世界が舞台ということもあり画面いっぱいに姿が映し出されていますからね、まあ気持ち悪いです←
ちなみに蟻のたくさん出る映画に『フェイズIV 戦慄!昆虫パニック』なんて作品がありますが、この映画のように蟻が人を殺すとかそういう怖いシーンはないのでご安心下さい。これを見て私は小さい頃に蟻を踏んずけて殺したことを悔やみました。
話しを戻しますが、それぞれの蟻の特性(蟻にも羽があるものだったりと種類がある)を活かして協力しながら戦うのは見たことがない!という意味でとても楽しめましたね。
このように1.5センチのヒーローが蟻と一緒に戦うという設定だけで反則レベルで面白かったです。
あらすじ
仕事もクビになり、養育費が払えないため最愛の娘にも会えないスコット・ラング。そんな崖っぷちのスコットに、謎の男ハンク・ピムから意外な仕事のオ ファーが届く。それは、体長わずか1.5センチになることができる特殊スーツを着用し、「アントマン」になるというものだった。選択の余地がないスコット は渋々ながらもアントマンとなり、人生をやり直すための戦いに乗り出す。
爆笑必至!コメディ要素強すぎるwww
暗めな雰囲気が漂っていた『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』が記憶に新しいですが、この映画は正反対なくらい緊張感も暗い要素もありません。ちゃんと悪者は出てきますよ。主人公は前科もちですし、世界が崩壊する危機を止めるというのが例のごとく目的です。
なのに滅茶苦茶笑いました。
それは私が性格が歪んでいるとかそういうことではなくて製作者たちがどうにかこうにか笑かそうとしてくるからです。まあね、1.5センチのもの同士が闘っていたとしてもね、1.5メートル過ぎた人間からしてみると迫力なんてないんですよ。それを戦闘シーンの最中にカメラを引いてあえて伝えてくるから笑える。命がけで世界を守ろうとしてくれてるんだろうけどシュールだなって。
特に笑えるのはおバカなキャラクターの存在。
普通ヒーロー映画では頭がスマートな人間によってミッション遂行のためのチームって組まれるものだと思うんですけど、この映画はアントマンと博士とその娘+三バカによってチームが構成されています。
特に目立って馬鹿なのが主人公が刑務所で知り合った”ルイス”という男。もうしゃべり方からして馬鹿。見るからに馬鹿。ルイスが説明をするシーンが幾度かあるんですけど、マジで何言ってるのコイツと思うレベルですね。
まわりにいませんか?説明する時に話が脱線しまくる奴。例えば、ルイス風にスーパーが今日は特売日だという説明をするとしましょう。
『さっきアイスを食べたいなと思ってサーティーワンに言ったわけ。そしたらそこの店員が凄い可愛くてさ、ついついシングルで買う予定がダブルでアイスを頼んじゃったんだよ。それで店でアイスを食べていたらとなりに座っていた男が「なあ、今日はカレーを食べたい」って言って、その向いに座っている金髪女が「昨日はビーフシチューだったでしょ。似てるから別のにしようよ」と言って、男「じゃあ明後日カレーね」と。でも女がバックからスーパーのチラシを取り出してこう言うわけ。「待って、今日ニンジンもジャガイモも安いんだって!だからカレーにしよう!」って。』
・・・はい、こんな人間がチームにいます。世界の危機に立ち向かいます。それがこの映画『アントマン』です。なんていったら少し大げさかもしれませんが、彼の愛すべき馬鹿さ加減あってこそこの映画は滅茶苦茶笑える映画になっているのは間違いありません。
ちなみに映画館で隣に座っていた女の人は面白すぎたのか手を叩いて笑いだしましたからね。それくらい笑えます。
その他、心を動かす感動的な台詞を「演説」だなんて主人公が表現したりと、少しでもシリアスな雰囲気が漂うと絶対にシリアス路線にならないようにコメディ路線に徹底して戻します。
マーベル映画は全て一応は拝見しましたが、結構シリアスなものが多いので(そりゃあ世界背負ってるからね)、この映画は雰囲気からして他のマーベル映画とは少し違ってます。マーベル映画も今ではたくさんありますが、今までのマーベル映画に新しい風を吹き込んだ作品という印象を受けました。
これからアベンジャーズと関わっても決して空気読まずにコメディ路線を突き進んでくれることを期待しています。よろしくね、ルイス←
最後に
繰り返し言いますが、この映画の魅力は1.5センチのヒーローが蟻と一緒に戦うという設定とコメディ要素の強いところです。笑って笑ってわくわくする。こんな映画が見たかった!と観終わった後に思えた作品でした。『キャプテンアメリカ』の次回作に繋がるような興味深いシーンが挿入されていたりファンにとってはたまらない作品であることは間違いありませんが、「マーベルって何?」って人でも全く問題なく楽しめます。現に50過ぎた母親も大変大満足だったよう。(アイアンマンと名前間違えてるけど)
まだ見ていない方は、是非エンドロールの最後まで見て盛大に笑って下さい!