実写版『進撃の巨人』感想”にわか原作ファンが原作と比較しながら思ったこと”
実写映画『進撃の巨人』の感想(MX4D版)を自由に書いてます。ネタバレなし。原作は途中まで、アニメは全話視聴のにわかファンです。キャラクターの変更点などにわかファンから見てどうだったか原作と比較しながら感想を書いてみようと思います。
リリース情報
日本公開日:2015年8月1日
レンタル開始日:
あらすじ
100 年以上前、人間を捕食する巨人が現れ、人類のほとんどが食べられてしまった。生き残った者たちは巨人の侵攻を阻止すべく巨大な壁を3重に作り上げ、壁の内 側で暮らしていた。エレン(三浦春馬)やミカサ(水原希子)もそんな中の一人だった。そんなある日、100年壊されなかった壁が巨人によって破壊されてし まう。
簡易感想
私的好き度:★★★☆☆
笑える:★☆☆☆☆
泣ける:☆☆☆☆☆
スカッとする:★★☆☆☆
ドキドキする:★★☆☆☆
心があったまる:☆☆☆☆☆
怖い:★★★☆☆
映画感想
邦画もここまできたか!
こんなこと『るろうに剣心』の実写を見たときにも思いましたが、今作でも予想以上の迫力、緊張感の持たせ方に感心しました。
出だしの超大型巨人が壁を壊すシーンから巨人たちが侵入してくるシーンの緊張感というか恐ろしさがしっかり出ていて、その後の人間たちが恐怖でパニックになるシーンも決して茶番にならずしっかりと緊張感を維持しています。
本郷奏多くんのOPナレーションも含めて最初の掴みはとても良く、かなり映画に引き込まれたという感じですね。
エグさ・グロさはどうだったか?
そして巨人が人間を捕食するシーンのエグさも私の期待を余裕でクリアです。
てか結構怖かったw
まず、原作での醍醐味でもある巨人に人間が捕まった時の絶望感、「まだ死にたくない」という人間の叫びを強く感じられました。やはり、邦画はホラー的な雰囲気作りが上手いですね。
そして血の量と色、音が良くグロさもR12にしてはなかなか良かったんじゃないかと。
MX4Dだと血が出るたびに水ぶしゃーと顔にかかります。
「もっとよく見せてくれ!!!」とグロさを求めたら確実に物たりないですが、多くの人が楽しむための範囲内ではクオリティが高い方なのではないかなと思いました。
迫力はどうだったか?
立体起動装置を使ったシーンの迫力はどうだったの?というところですが、この点はあまり刺さらなかったかな。
というか、そもそも期待値が一番高いのがこの要素だったんですよね。だって好きなんですもんあれ!
しかし、まず最低ラインとして原作通りに立体起動装置が使われていたこと。そして、その音だとか演出の仕方が大きく変わってはいなかったこと。(アニメでの演出は素晴らしかった!!)
この二点から私は立体起動装置を使うシーンに対して特別大きな不満はありません。けれども、画面の暗さの関係か何が起きているかよくわからなったです。邦画の限界でしょうか。
そして、”特撮要素が強い”なと思います。これは日本独特ですね。迫力がどうのこうのというより完全に好みの問題ですが、私は好きな方かも。途中から「仮面ライダー」とか「ウルトラマン」見てるような気になりましたが。
MX4Dで見ましたが、総じてアクション映画としての雰囲気作りは良かったものの、やはり迫力という面では洋画と比べたらまだまだと感じざるを得なかったです。
しかし、持ち上げたいわけではありませんが、『るろうに剣心』と同じく格段に邦画アクションのレベルが良くなっていると感じられました!!
キャラクターの改変要素はどうだったか?
今作は、かなり原作とはキャラクター設定が変わっています。気になったキャラクターについては原作と比べてどうだったか書いてみようと思います。ちなみに見た目での相違点は全く気にしない方針でいきます。
エレン(三浦春馬)
共通点:面白いぐあいに振り回され翻弄されるところ
相違点:ミカサ好き度がより高い
悲劇の童貞・・・
エレンというキャラクターは主人公のくせしてまわりの状況や人間に翻弄されるキャラクターでして私はその部分が結構好きだったりします。この要素が実写版では、女に振り回されるという点が加わることで、原作よりも強調されて描かれているように感じました。
人妻に襲われそうになる前後の流れがこの映画の一番の見どころです。
そして巨人を憎む大きな要因でもあった母親の存在がそもそもないので(小さい頃からいないという設定)ミカサに対する愛がその分大きく描かれています。
ちなみに極限状態での性の衝動を描きたいのか、全体的に恋愛要素が原作よりも多いです。この部分に関してはまた後で。
アルミン(本郷奏多)
共通点:発明家。心優しい。
相違点:イケメン
可愛すぎか。
本郷奏多がイケボマン。そして見た目もイケメンなので、もはや二次元にもそのままアルミンとして登場してもいいんじゃないかというくらいには良かったです。
怯え演技に定評がある本郷奏多ですが(GANTZとか)、期待通りの演技で満足です。もっとやれ!とさえ思いました←
心優しいという設定とあのトゲのない声が合わさってすごく良いキャラクターになってましたね。もう、キャラクター設定がどうのこうのってより本郷奏多が良かった、本郷奏多って素晴らしい。以上。
ミカサ(水原希子)
共通点:強い
相違点:初めは普通の女の子設定
はじめはびっくりするぐらい普通の女の子です。エレンのことが気になっていて、怖がりでインスタ投稿しそうな感じ。本当全然強そうじゃない。「くそォ、可愛い設定にしてしまったか」とゲンナリしたんですが、そういうわけではなく。ちょっとそこに実写版の工夫がありました。
そこにも関連しますが最強設定は健在です。この要素が改変されていたら残念映画になっていたな、良かった。
あと、次に紹介するリヴァイ的なキャラクターとの危ない関係性を漂わせる設定では水原希子のエロさが良く生かされています。(ちなみに演技は・・・)
シキシマ(長谷川博己)
共通点:綺麗好き。最強。毒舌
相違点:エロイ。女好き。
オリジナルキャラクターにしてはあまりにもリヴァイ的だったんですけど、これってもしかしてリヴァイの異常な人気の高さから実写化すると非難が凄まじいと予想して、わざと別キャラクターとして置き回避したんですかね。まあ、似ているのでとりあえず一緒のキャラクターとして比較します。
何を触るにもハンカチを使うくらいには綺麗好き。殺し方もリヴァイと似ています。
しかし決定的に違う点として、女好きのようで直接的なエロさがあること。エロさに関しては長谷川博己ということも大きな要因になってますね。
「こいつ、絶対にミカサにイケナイこと教えたわ・・・ww」と思わざるを得ないほどに、ドエス+エロな描写が多いです。
うん、あれはセ◯レだ
先ほど恋愛描写が多いと書きましたが、強さの他に恋愛的・性的な面でも目立つキャラクターになっており、”エレン→ミカサ←シキシマ”という関係も次回の楽しみになるかなと思いました。個人的はこういうクソみたいな恋愛描写は好きですね。批判意見多いですけど、特別キャラクターに思い入れはないので恋愛描写好きとしてはポイント高し。
ハンジ(石原さとみ)
共通点:ほぼ全部
相違点:特になし
『こんなのはじめてェェェ!!!!』
一番原作に近く描かれていました。石原さとみのちょっと変な部分(え、そう思いません?)が解放されていたという感じ。原作ファンが一番嬉しくなるのキャラクターだったと思います。しかし、リヴァイ的な敷島との仲は前篇を見る限り描かれていないので、その点は一部の原作ファンはガッカリするかも。繰り返しますが、一部の原作ファンには。
ストーリーはどうだったか
ストーリー自体は大きく原作と変わってはいませんでした。もちろん細かいところは恋愛絡んだりで全然違うんですけど、大まかなストーリーの流れはほぼ同じです。
そして短い時間で上手くまとめていた方だと思いました。キャラクターの個性の出し方や伏線の張り方もわざとらしくなく、短い間でのストーリー展開の仕方が良かったです。
しかしこれまでの『進撃の巨人』の醍醐味と言えば”巨人の謎”ですよね。それを原作通りにするのか、また改変するのかは続きを見ないとわかりません。
一応原作でキーパーソンとなる人間が登場しないことやキーになりそうな謎の人物の登場から、おそらく大幅に映画オリジナル展開がされるのではないかと思われます。なのでストーリーに関してはやはり次作を見ないと何とも言えないですね。
言い換えると次作でストーリーましてや映画の評価が今より大幅に上がるか下がるかしそうだということです。
最後に
「え、結構面白かったよ?」というのが本当に正直な感想です。初MX4Dだったからかもしれないけど。あと前述しましたが、あれですね。多分原作よりも恋愛要素が強いからです←
まあそれだけじゃなく、私個人としての「そのままでないといけないだろ!」というところはそのままで、その他が許容範囲内、むしろより良い改変がされていたので楽しめたのだと思います。
原作知っている人には誰でもそういう基準があると思いますが、楽しめるかどうかはその基準次第でしょう。
しかし、一映像作品としてのレベルは邦画の中では高いのは間違いないと思ったのでこれから見る人は是非、映像の良さが活かされるスクリーンで観るのをおすすめします!!
▼公式HPのクオリティの高さには感動!音が出るので注意!