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映画に飲み込まれた迷い主

【Huluおすすめ映画】「私がクマにキレた理由(わけ)」ネタバレなし感想

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”自分って一体何だっけ?
人生に迷った時にこの一本”

 

 簡単にストーリーなど説明

人類学を専攻していた主人公アニー(スカーレット・ヨハンソン)は大学卒業後、女手一つで育ててくれた母親の期待を背負い名高い金融会社の面接に行きます。

そこで、面接官に「あなたを説明して下さい」と言われます。就活した経験がある人にはわかると思いますが、所謂自己PRをして下さいというアレです。
アニーは「そんなの簡単!」という風に自信満々に答えようとしますが、

あれれ言葉が出ない・・・


そう、アニーは自分が何なのかわからなかったのです。

そこで面接会場を抜け出したアニーは、自分はどんな人間なのかを探るため街で見かける大人の女性が将来の自分になりうるかどうか観察します。

ブランドを身につけ颯爽と歩く大人の女性を見て「ああこれは自分じゃないなー」と妄想していると、目の前で男の子が自転車に引かれそうになります。

とっさにその男の子を助けますが、それがアニーをキレさせるにいたる世界の扉を開けることになるとは。

というのも、その男の子は父親がもう恐らく何億と稼いでる社長であり、母親(ローラ・リニー)は息子の面倒をナニー(=子守)に任せるようなそんなお金持ちのお坊ちゃんだったからです。
母親がかけつけ、アニーは自分の名前を名乗りました。
「アニーです」
「え、ナニーなの!?」
子守のことを”ナニー”と言うのですが、母親はアニーがナニーだと勘違いしてしまうのです。そして名刺を渡して去る母親。アニーがナニーであると聞き他にも母親がナニーを求めてアニーに名刺を渡します。
アニーは調子に乗り、「まあしたいこともよくわからなiしやってみてもいっか」と言いの!?と突っ込みたくなるくらいわりと簡単にナニーになることに決めてしまいます。

とまあ、それからこの作品のメインとなる彼女のストレスと苦悩の日々が始まるのです。

 

 

見所1.自分が何なのか気づくヒントを貰える!

この作品に介在する問題は、

  • アニーが自分がどういう人間なのかわかっていない。
  • アニーを雇った家庭がほぼ崩壊状態である

ということです。

 

この問題を解決することが物語の進行上のメインの目的ですが、アニーはそれを積極的に入りこんで解決しようとはしないんですよね。

だから、「自分って何?」という疑問はあるけどそれについて深く考えようとはしないし、雇ってくれている家庭の問題には気づいているけど夫婦の仲を取り持つとかそういう行動には最後まで出ることはありません。

 

しかし、アニーはアニーなりに面倒を見ている子供のためにもその家庭をどうにかしたいという気持ちがあって、だからこそ「放っておけない!」となかなかナニーをやめることができません。

でもだからアニーが解決するのかと思えばそうではなく、結局アニーは自分が外の問題に入り込もうという現状からさよならしようと決めるのです。

 

人類学者は研究対象の社会に同化してしまうことがある。”原住民化”という現象だ。そうなった場合は研究対象から身を引くこと。Ⅹ家に対する思いは”原住民化”だと気づいた。

 

これが面白いところ。そして文化人類学を学んだアニーらしさであると言えるでしょう。

文化人類学とは人類の社会的・文化的側面を研究する学問のことを指します。

あくまで外部から別の世界を観察することでその世界や自分のいる世界がどういうものなのか探ろうというのがこの学問のメインの目的です。

なのでアニーは人類学のやり方のように、あくまで”観察者”としてあり続けようとするのです。

 

作中にこういう台詞が登場します。

人類学者たちはこう信じている。”自分の世界を理解するためには未知の世界に身を沈めるべきだ”と

そう、アニーが知りたい「自分って何?」という問題は、全く自分と異なる世界である”自分がナニーとしての世界”にいることで解決できたのです。

あくまで、”異なる観察対象としての世界”で。その中で外部を見つめることが自分を見つめることにもなる。

このような人類学者が行う学習のやり方で自分を理解することができるというのは発見でした。

 

「自分って一体なんなんだ」と頭を抱えるのではなく、とりえず自分のいる世界とは全く違うであろう世界に入りこんでみたり、自分とは全く違うであろう人間と関わってみたりすることが一番の自分を知る近道なのかもしれません。

 

 

それでは自分を雇ってくれた家庭に関してはアニーはどうやって解決したのでしょうか。

多分、この映画のタイトルを見た時に「クマって何?クマって何?」と疑問が頭に浮かんだことでしょう。この変なタイトルが解決のやり方に繋がっています。

ネタバレをしないで端的に言うと、”クマにキレて”解決するのです。

最後までみて「あーそういうことか!」とわかりますよ。

 

見所2:スカーレット・ヨハンソンクリス・エヴァンスの共演!

今話題の「アベンジャーズ・エイジ・オブ・ウルトロン」

この作品でヒーローとして活躍するブラック・ウィドウとキャプテン・アメリカを演じるのがそうこの二人ですね。

ヒーローをやっていた二人が、この作品では恋仲関係になっているのでなんだか面白い。

ちなみにこの作品より前にも「スカーレット・ヨハンソンの百点満点大作戦」という謎のタイトルの映画でも二人は共演してます。

二人が好きなアベンジャーズファンの方はこの作品もセットで二人の息のぴったりな演技を見てみるのもいいかもしれません。

 

 

アベンジャーズ・エイジ・オブ・ウルトロン

youtu.be

 

スカーレット・ヨハンソンの百点満点大作戦(↓原題と全然違う件)

youtu.be

 

huluで見るならこちらから!

www.hulu.jp

自分らしさを発見した後は、自分らしく生きる勇気が湧く映画はどうですか?↓

nodogurokun.hatenablog.com